愛知県名古屋市緑区
税理士・会計事務所

MENU

コラム

2026.10.13

税務的な毎日

食料品の消費税率1%への引下げと給付金の動向

政府は10月9日、飲食料品にかかる消費税率を現在の8%から1%に引き下げるとともに
働く中低所得者に新たな給付金を支給するための法案を閣議決定しました。

物価高が続くなか、家計の負担を軽減することが狙いです。


今回の法案では、飲食料品の消費税率を令和9年4月1日から2年間に限って1%とする方針が示されています。

この改正が実現した場合、事業者にとって検討すべき課題が少なくありません。

店内飲食は10%、テイクアウトは1%となることで、外食産業への影響も懸念されます。

また、飲食料品の売上げにかかる税率が1%に下がる一方、経費などには10%の税率が適用されるものもあり、
仕入税額控除を含めた納税額や資金繰りへの影響も考慮する必要があります。
さらに、課税事業者の選択や、本則課税への切替えなど、
消費税の申告方法についても、改めて検討が必要になる可能性があります。

加えて、レジや会計システムの改修、税率変更に伴う経理処理の見直しなど、実務面での負担も予想されます。

なお、国税庁では、消費税率の引下げに関する特設サイトを既に開設しています。


今回の法案では、消費税率以外に、働く中低所得者を対象とした「就業者負担軽減支援金」も盛り込まれています。

政府は、所得に応じたきめ細かな給付を通じて、税や社会保険料の負担を軽減し、
働く人の手取りを増やすことを目指しています。
この支援金の財源や給付対象は未定ですが、令和9年度には、飲食料品の消費税率引下げを補う措置として、
所得に応じた給付を先行して実施する方針です。

現在、こうした給付金を円滑に支給するための準備は着々と進められています。
支援金に関係する自治体の税務システムや「公金受取口座登録システム」の改修などには338億円が措置されています。

公金受取口座とは、給付金や税金の還付金などを受け取るため、本人名義の預貯金口座をあらかじめ国に登録しておく制度です。
登録しておくことで、給付金の申請時に口座情報を記入する手間などを省ける場合があります。

この8月からは、公金受取口座をまだ登録していない一定の年金受給者を対象に、
年金振込口座を公金受取口座として登録することについて、意向確認書が順次送付されています。
登録を希望する場合は原則として手続き不要ですが、
希望しない場合は、案内に記載された期限内に不同意の申出を行う必要があります。

こうした仕組みも、今後の給付を円滑に進めるための取り組みの一つです。


これらは現時点では法案として閣議決定された段階であり、今後、国会での審議を経て成立する必要があります。

改正案がどのような内容で成立するのか、また、実施時期や制度の詳細がどのように定められるのか、
今後の動向を注視していきたいと思います。

参考HP:
内閣官房 「飲食料品に係る消費税率の引下げ」及び「給付付き税額控除」について
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/index.html

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/shouhizei_zeigakukoujo/pdf/sankou15.pdf

消費税率引下げ特設サイト
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/zeiritsuhikisage.htm

デジタル庁 年金口座(年金振込口座)で給付金等が、手続き不要で、より簡単により早く受け取れます
https://www.digital.go.jp/policies/account_registration/pension

お問い合わせ

お問い合わせフォームまたは
お電話よりお気軽にご連絡ください。

お問い合わせフォーム

お電話でのお問い合わせ

TEL.052-622-2279